こんばんは。
哀愁酒場「セールストーク」へようこそ。
裏・営業マンbspです。
今日もお仕事、本当にお疲れ様でした。まずは、重い鞄を置いて、ネクタイを緩めてください。
今夜は知多のハイボールを。
カラン、と薄いグラスの中で氷が踊る音。風のように軽やかなこの香りで、砂漠のように乾ききった喉と心を、一気に潤してしまいましょう。
さあ、乾杯。
……さて、今夜のツマミは、私たちの身も心もボロ雑巾のように疲れさせる「仕事のしんどさ」の正体についてです。
職種は違えど、私たちが共通して抱える絶望。それは、**「自分のコントロールが及ばない場所から飛んでくる、理不尽な礫(つぶて)」**ではないでしょうか。
工場の担当者が、あんなに自信満々だった納期を直前でひっくり返してくる。
納品された箱を開けたら、全く別物の仕様が鎮座している。
こちらは何も悪くない。ただ、誠実に、真っ当に動いていただけなのに、事態は音を立てて崩れていく。
トラブルは、突然、向こうからやってくるのです。
そんな予期せぬ濁流に飲み込まれそうな時、一番やってはいけないこと。
それは、**「真正面から真面目に受け止めること」**です。
私の周りでも、心を病んでしまったのは、いつだって誰よりも誠実で、一生懸命に責任を背負い込もうとする人たちでした。
だから、覚えておいてください。
客先の前では、プロとして、この世の終わりかのような謝罪の表情を浮かべておけばいい。
でも、その心の裏側では、全力で中指を立てていていいんです。「知るかよ。俺のせいじゃない」その冷めた一言が、あなたの心を守る最後の防波堤になります。
自分発信のミスは、次に活かせばいい。けれど、他人や組織が引き起こした濁流は、あなたの責任ではない。仕事という名の川は、時としてあなたの努力とは無関係に、暴れ、荒れ狂います。そこで必死に流れを堰き止めようとしないでください。重要なのは、流れに逆らって溺れることではなく、「どうせ流されるなら、うまく波に乗ってやる」という、ある種の諦念と図太さです。
あなたが一人で踏ん張ったところで、川の行く先は変わりません。
あの一休さんは、死の間際に「困った時に開けなさい」と弟子に遺言を残しました。
そこに書かれていたのは、**「大丈夫、何とかなる」**という、たった一言。
いいですか。基本的に、仕事で死ぬことはありません。もし「死」を感じるほど追い詰められているのなら、その場を全力で逃げ出してください。
会社なんて、あなたの人生のほんの数ページに過ぎないのだから。
あなたの心の聖域を守れるのは、世界で唯一、あなただけです。
さて、知多の二杯目を作りましょうか。今夜くらいは、明日のことなんて忘れて。
では、また。このカウンターでお会いしましょう。

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